
7月9日水曜日の暑い暑い午後、私たち清水屋プチ探検隊は
千曲市のワイナリー
『の音(おと)wines』さんを訪れようとしていました。
ワイナリー訪問あるあるなのですが、カーナビ終了後からが問題なのです。葡萄畑はあるものの入口がわからないのよ。
今回のチームは選りすぐりの方向音痴チーム。
車から降りて3手に別れて捜索。
ありましたありました!
白い蔵?の裏手の大きな古民家のところでした。
古民家をリノベーションして天井の高い広やかなshop&cafeスペース。
そして正面にはびっくりするほどのロケーションが広がっておりました。
民家や畑の脇の細い道をトコトコ上がって来ましたので
裏手にこんな高い所から下の葡萄畑や景色を見渡せる景色があるとは思わなかったのです。
その古民家の隣がワイン醸造所でした。
葡萄畑の手入れにお大忙しの依田研一さんが駆け付けて下さり、お話を伺うことができました。
◎まずはシャトー名の由来です。『の音』って?
『千曲市』からの発想のようです。ワイン造りを曲作りと捉える事。すなわち千の曲。
自分がワインを造る事でいろいろな音が鳴りはじめる。
葡萄を植えたり収穫する時の音や、その時々の風の音や山の音、鳥の声。
いろいろな音が重なり合ってその年のワインが1曲できあがる。
毎年毎年積み重ね、この千曲の地で1000年先までワインを造り続けられますように、との祈りを込めて…。
「~の音」の積み重ね。そんな思いが詰まったシャトー名なのでした。
そんな人柄の依田さんを慕っていろいろな人が集まってきます。
大切なひとや仲間を自分のワインで癒してあげたい。そこから生まれたひとつのワインがこちら↓
甲州・シャルドネ・プティマンサン(醸し)
わたしは開けて二日目のものを飲みました。
栓を開けた途端ドバっとブーケがあふれ出してきたかのように香ります。
シルバーピンクのかわいい色合い。プティマンサンを最後に投入した果皮の色合いでしょうか…
ライチや青りんごの果実香の中にミルキーでスパイシーなニュアンスも感じます。
レモン、オレンジ、桃などの果実味がかわるがわる攻めてきて驚きました!
余韻はしつこく残らずレモンのビターな雰囲気。
何者なのか捉えたくて飽きずに飲み進めてしまいます…
飲むとお腹が減る、「わあ~いいもの見ちゃったな~」みたいな気分にさせられる…一瞬でファンになっちゃいました。
チーズたっぷりピザといただきましたが、もしかしたら焼いた香ばしさよりも、カルパッチョやオリーブオイルなどの生の食材の苦味の方がワインと合わせやすいかなと思います。
亜硫酸無しの方が果実の迫力があり、亜硫酸ありのほうがやや柔らかく抑えめに感じました。
※デリケートな商品の為14~18度くらいでの管理をお願いいたします。
亜硫酸ありロット・なしロット両方ご用意がございます。亜硫酸なしの方から先に販売していきますが、ご希望あればお申し付けください。
750ml 税込 3,300円(3,000円+税)
◎ReSTAURANT(レストラン)の由来
イタリアではレストランのことをリストランテと呼ぶそうです。
これは“リストラ”からきていて、
所謂今の日本のネガティブな意味ではなく、“再構築”とか“活性化”という意味になるそうです。
フランスでも体を癒す料理のことを“レストレ”と言い“回復”という意味がありそれがレストランの語源との事。
とにかく心や体を回復させ、明日からまた頑張ろうと思える場所がレストラン。
そんな願いが込められたワインなのです。
依田さんはこれから先の葡萄についてこうおしゃっておりました。
「誰もが知る葡萄だけではなく、この千曲の地ならではの葡萄で自分の表現…ワインを表現したい」
赤ワイン用では修行中お世話になったワイナリーでの美味しさに衝撃を受けた“マスカットベリーA”という品種にも注目中!
白ワイン用では暑くても酸味が残る“プティマンサン”に期待を寄せています。
自分で育てた葡萄で自分の音のワインを醸す。前進前進また前進。
日焼けした精悍な容姿にワクワクしちゃった清水屋探検隊なのでした。