【新規お取り扱い蔵】つきよしの醸造元 上田市・若林醸造2024.02.09

いつもお世話になっております。店主・小山です。

今回ご紹介する新規お取引蔵元様は信州上田にて明治29年(1896年)創業の若林醸造様。
1月の酒造り真最中の忙しい中でしたが、お蔵の訪問を快諾して下さいました。

通りから中に入り、『えっ、でもここ住宅街だよ?』ドキドキしながら細い道を突っ切って行くと、
こぢんまり、だけど整然とした酒蔵の敷地に到着し、杜氏の若林真実(わかばやしまみ)さんが出迎えて下さいました。
真実さんに呼ばれて専務でありご主人の誠さんも合流です。

母屋に案内していただきお話を伺うことに。
古き良き母屋です。広やかな空間、天井は高いのに低めの欄間が生きており、家屋の歴史を感じます。
寒くて家の中に避難中のご家族の愛犬ちゃんに挨拶をしてから、庭に面した明るいゲストルームに落ち着きました。
酒造りの骨格や背景、これからの展望、経営のこと、ご家族のこと。
お互いのぶっちゃけトークも交えていろいろなお話を伺いました。みんなでずっと笑って話していたような気がします。

酒蔵も見学させていただきました。到着した時の感想と同じです。
こじんまりだけどなんと整然としていることか!
『一つしぼり終わるたびに槽洗っちゃうんですよねー』何気なくお話しされていたけれど、
これは大変手間のかかる事です。あのキレイな酒質の秘密のひとつかもしれません。

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さて、杜氏の若林真実さんとの出会いは、今から5年ほど前。
3造り目を終えたその年の夏、佐久平店にお見えになった時でした。
ご自身が蔵に戻るまでの事、
当時の状況など、誠実にそして笑顔でお話頂いた事を覚えています。
しかし当時の世の中はコロナ禍の影が忍び寄っており、新たなお蔵元との取引は控えていたため、そのまま縁遠くなってしまっておりました。
『信州秘密の酒頒布会』に出品参加頂いた事を機に再びやりとりが始まり、
2023年秋の『YOMOYAMA NAGANO』(旧:酒メッセ)にて再会。
あの満面の笑顔に吸い込まれて若林醸造のブースに行っちゃったよね。
そしてお酒の確認。
「!うん、めっちゃいいね。」

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そうそう、5年前佐久平店で話をしたときに彼女が確かこんなような事言ってたのよ。。
「ウチはよそみたいに伝統も名声もある大きな地酒蔵じゃない。
今でも酒造りに並行してジュース加工をやっている。
だけど酒造りもジュース造りも正直に本気でやっている。」

真っ直ぐなんだよね。
そしてダーリンの誠専務。
酒とは異なる業界でモノ造りの仕事をしていたそうですが、信州銘醸にて酒造りの修行中の真実さんをずっと見ていて、
大変さを熟知してくれていました。
真実さんが実家の酒蔵に戻って独り立ちの際に、自分のキャリアを置いて酒造りに入ってくれた、
真実さんにとって、若林醸造にとって大切な人。
さて今年は8年目!

目指すは “スッキリ飲みやすく、キレの良い酒”

今はそれを基本のコンセプトに二人で邁進中です。
最後に二人の夢をきいてみた。

『私たちのお酒を飲んで、ぜひ信州上田(別所)に行ってみたいという人を増やしたい。
 こんな素晴らしい私たちの地元を知ってもらうきっかけになりたい‥』

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同行した妻がご馳走になったリンゴジュースから目を離さない。
『熱出した時だけ母親がりんごをすりおろしてくれたんだよね。
その時の香りがする。懐かしくて泣ける』 (注:大ママンは生きてるけどね)

今度仕入れる予定ですので、ぜひリンゴジュースも飲んでみて。
そしてちょっと泣いてちょうだい。

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商品紹介

今回の訪問でお土産にいただいた月吉野を味わいました。
開封したてはスッキリ切れのよい香りと味わいなのですが、
その後何日かに分けて飲むと、まろやかに表情を変えていきました。(びっくり!)
1本をゆっくり楽しめるお酒です。
【商品ラインナップはこちらから↓】
https://www.shimizuya.info/tsukiyosino/

☆酒米は地元上田の生産者さんとの契約栽培
ジュースは全て長野県産の果実を使用。
原料の味わいをより楽しめるよう、丁寧にひとつひとつ搾った果汁を荒ろ過し、そのまま瓶詰めしています。